相変わらず、いつもかすんだ空に、増え続ける高層ビル群。 でも手前のほうには、まだまだ長屋のような界隈が見える。 ちょっと、ひと歩きしてみよう。


まずはホテル横の公園。 Garden Hotelというだけあって、立派な公園が隣接している。 祠のような場所では、太極拳に励むグループが。 昔、高校の体育祭の応援団で練習したなあ。 その後、部屋から見た通りに足を踏み入れると、そこは別世界。 路上で散髪をする人、上半身裸でカードゲームに興じる人たち、通りを彩る洗濯物の数々。 一瞬タイムスリップしたような気分になる。 汗びっしょりでホテルに帰り、誰もいないプールで一息つく。


妻の仕事が終わり、さあ観光。 ホテルはウェスティン。 ジュニアスイートのなかなかいい部屋をもらった。


さっそく、上海二大スポットのひとつ、豫園に向かう。 途中、今朝見たような長屋風景や足場がいまだに竹で作られた建設現場など、経済発展中の格差を目の当たりにする。


まず、豫園商城の門をくぐると、その立派な店構えの数々に圧倒される。




豫園に入る前には、緑波池という文字通りの緑色の蓮池と、その真ん中に立つこれも文字通りの湖心亭、そしてそれを結ぶ九曲橋がある。 橋がギザギザ状に曲がっているのは、まっすぐにしか進めない悪霊をかわして池に落とすためや、いろいろな景観を楽しむためだとか。



そして、豫園の中へ。 石に彫られた「豫園」の文字が、歴史を感じさせる。


もともとは、老いた親を喜ばせるために(「豫悦老親」という)、四川省長が16世紀半ばに造った江南庭園で、歴史的建物、太湖石という無数の穴のあいた石灰石、そして水と樹木がうまく配され、見事な庭園美を創り出している。



立派な龍の壁。 当時、龍は皇帝だけが使うことを許されており、一私邸では使えなかったが、本来5本ある爪を4本にすることによって「これは龍ではありません」と言い訳をしていたらしい。 ほんまかいな。 あと、「もののけ姫」のシシガミのような動物も発見。


江南三大名石の一つといわれる玉玲瓏。 その他、ヨーロッパの教会のバラ窓ならぬ花窓も素晴らしかった。


日が暮れ、ライトアップが始まると、また違う雰囲気に。 「千と千尋の神隠し」みたい。 遠くに見える、頭がユニークな建物は、私たちが泊っているウェスティン


さあ帰ろうと思ったら、夕立が来たので、すぐそばのお店で雨宿り。 結構いいチャイナドレスがあったので、さっそく値段交渉。 「これだけしかもってない」戦法で、かなり値切れた(後日談、空港で同じドレスがなんと買った値段の3倍で売られていた)。 


なかなかやまないので、小龍包で有名な南翔饅頭店に入る。 いくつも店が入っており、階が上がるほど値段も高くなる。 残念ながら、下の階はどこもいっぱいで、いちばん上の階の店に。 濃厚なスープがちゃんと皮の中に閉じ込められており、めちゃくちゃおいしかった。


最後に宝飾店を回り、まっきんきんの福禄寿にびっくり。 よく歩いた一日でした。


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