1999-01-01から1年間の記事一覧
よく「どのように役割を分担しているのですか」と、聞かれることがある。 私達のやり方は「分担」とはちょっと違う。 いうなれば「共有」といったところだろうか。 私達は、何か初めてのことをする時、二人一緒にするようにしている。 例えば、娘を病院に連…
私が職場復帰した時、娘はちょうど生後6ヶ月で、母親からもらった免疫が少しづつ衰えていくころだった。 そのため、病気をもらいやすく、最初はやたらと熱をだしては結局お休みという日がかなりあった。 そうすると、私と妻のどちらかが会社を休まないとい…
久々の職場はやはり新鮮である。 育休をサポートしてくれた元上司達や知っている顔ぶれと再会を喜ぶ。「どうやった? ちょっと痩せたんちゃう?」、「あれ、ちょっと太った?」と、みんな好き勝手なことを言っていく。 のんびりした生活をしていたせいか、や…
明日からはいよいよ職場復帰である。 心身ともにリフレッシュし、会社に戻るのが待ち遠しい。 反面、娘と築きあげた快適な生活および信頼関係を思うと、「もう少し休んでもいいかな」という気もする。 複雑な心境である。 新生活を前に、妻とは復帰後の生活…
娘の成長には本当に目を見張るばかりである。 育休を始めた時は、まだ生後2ヶ月で、ベッドに寝たきりだった。 5ヶ月の今では、バタンバタンと寝返りをする。 特に、うつぶせからあおむけになった時に、いきなり広がる景色にびっくりして、「きょとん」とし…
久しぶりに妻と二人で買い物に出た。 といっても、娘の服などを買いに行っただけだが。 娘を実家の親に預け、近くにある赤ちゃん用品専門の店に行った。 「少子化」が叫ばれて久しいが、ここだけは別世界のようである。 赤ちゃんや小さな子供連れの親達であ…
私が育休前につくった「育休中にしたいことリスト」のなかで、比較的まともにできたのがピアノである。 午前中の眠りからさめた娘を、座布団の上に乗せてピアノの後ろに置き、私がピアノを弾く、というのが日課になった。 娘はちゃんと音のするほうに顔を向…
会社のオフィスの中で仕事をしていた時は、太陽の出ている時間にお日様にあたることのできる暮らしにあこがれていたが、やはりいいものである。 だっこひもで娘を抱いて、散歩に出る。 冷たく澄んだ空気が気持ちいい。 ただ、男性の育休に対する世間の認知は…
前途多難なスタートをきった私だが、「習うより慣れろ」とはよくいったもので、少しずつだが、こつがつかめてきた。 たとえば、どのようにおむつを換えると服を汚しにくいか、この泣き声は抱っこして欲しいのでは、など、うまく対応できる事が増えてきた。 …
私の育休初日は、文字どおり玉砕だった。 育児日誌を読み直してみると 「洗濯だけで精一杯。 風呂で大泣き。 なかなか寝ない。」等々。 この時、一番大変だったのが洗濯である。 汚い話で恐縮だが、大きいほうをするたびに服までついて、ハイ、つけ置き洗い…
育児休暇に入る直前は、仕事の方もピークを迎え、世界市場にむけた新製品の開発が、大詰めの段階にあった。 毎晩のように、アメリカ、イギリス、ベネズエラの研究所と多元中継で電話またはテレビ会議を行い、計画をつめていった。 時差を利用して、ほとんど…
娘は新生児室というところで、一週間を過ごすことになった。 5人ぐらいの赤ちゃんが、面会時間になると一列に並べられ、ガラス越しに親と対面する。 それまで赤ん坊の顔はみな同じと思っていた私だが、皆それぞれに顔、声、サイズにここまで違いがあるのか…
妻が診察を受けた病院では立ち会い出産を認めていたが、そのためには母親教室に通って講習を受けなければならなかった。 行ってみて驚いたのは、結構父親が参加していたのである。 自分の事はたなにあげて、ええ年をしたおっさんが「ひーひーふー」と練習し…
妻の同意を得た私は、会社に育休を取りたい旨を伝えることにした。 外資系とはいえ、社内の男性社員で育休を取った人は見たことがない。 私は、おそるおそる上司(アメリカ人男性)に切り出した。 「育休を取りたい。」 「本気か?」 妻の時と同じ様な言葉を…
それは突然やってきた。 朝、目を覚ますといつもは私より早く起きることのない妻がいない。 「めずらしい。早起きなんて。」と寝室の外に出ると、洗面台に突っ伏している妻が目に飛び込んできた。 すぐに駆け寄り背中をさすり「大丈夫?」と聞くが、声を出す…